法人設立前に経営や財務についての知識を学んでおきたい、少しでもお得に設立できる方法はないかな?等のお悩みをお持ちの方からご相談をよくいただきます!本日は新しく事業をするために法人を設立しよう!とお考えの方におすすめな制度「特定創業支援等事業」について解説します◎
「特定創業支援等事業」って何?
平成26年に施行された「産業競争力強化法」という法律に基づいて国の認定を受けた各自治体が、支援計画を策定しています。創業者はこの自治体が定める要件を満たすと交付を受けることができ、国による支援施策を活用できるようになります。
したがって市町村等の自治体単位で行われるため、まずは法人設立時の所在地となる自治体のホームページで検索してみましょう。
交付要件は?(当事務所のある愛知県名古屋市の場合)
愛知県名古屋市での対象者は「新規創業の方」または「創業後5年未満の方」とされています。ただし一度でも経営者になったことがある時点から数えて、5年未満の方までが対象となります。
そのため以下の条件に一つでも該当する場合は不可となります。
①以前、個人事業主、または法人の会社を経営していたまたは現状個人事業主の方、会社を経営している方で、5年以上前に創業した。
②現在、会社勤めではあるが、会社の代表取締役を務めている、または以前、務めていた。上記の役職は5年以上前から務めている(務めていた)。
③個人の住所は名古屋市内だが、事業所の所在地は名古屋市外の予定。または、名古屋市外で創業している。
④名古屋市外で創業する、または事務所(本店所在地)がある。
名古屋商工会議所ホームページ より
ぜひ該当する自治体等のホームページをご参照ください!
どんなメリットがあるの?
活用できる国の支援制度は大きく3つあります。
法人設立時の登録免許税を軽減
株式会社や合同会社を設立する場合、資本金の0.7%の登録免許税が0.35%に軽減されます。なお合名会社や合資会社の場合は6万円が3万円に軽減されます。
創業関連保証の特例
無担保、第三者保証人なしの創業関連保証が事業開始の6ヶ月前から利用の対象になります。(別途審査が必要)
日本政策金融公庫での優遇
「新創業融資制度」では自己資金要件(創業資金総額の1/10以上)を充足したものとして利用が可能となります。また「新規開業資金」では貸付利率の引き下げ対象として使用できるようになります。(どちらも別途審査が必要)
さらに小規模事業者持続化補助金の創業枠や、東京都の創業助成事業といった各種補助金の必須要件になっている場合もあります。上記3つの支援策や補助金の活用をご検討の場合は、申請の準備をしておきましょう。
申請方法は?(愛知県名古屋市の場合)
愛知県名古屋市の場合は、名古屋商工会議所や(公財)名古屋産業振興公社での申込みが必要です。今回は名古屋商工会議所の場合を解説します!
申込み
直接商工会議所を訪問し、特定創業支援等事業の申込を行います。
窓口相談
1か月以上かつ4回以上の継続的な支援を受け、経営・財務・人材育成・販路開拓の知識が全てについてセミナー等を受講します。受講日程によっては2か月以上かかる場合もあるので、日程に余裕を持って申込をしましょう。
証明書交付手続き
各種申請で必要な証明書の交付を依頼します。証明書の発行は商工会議所等ではなく、自治体(この例であれば名古屋市)が行います。発行には2週間程度の期間を要します。
証明書の発行がされると、国の各種支援策などが活用できるようになります!
最後に
たくさんのメリットがある制度ですが、あまり知られておらず「設立前に知りたかった…」という起業家の方も多い制度です。これから法人設立をお考えの方は、ぜひ活用をご検討ください!!
また開業や法人設立でお悩みの場合は、HPやLINE、各種SNSからお気軽にご相談ください◎
コメント